OFF THE HACK!

Ver 7.0 by NORIHIRO MITA

フィクション:2021年1月1日

「ねぇ、お父さん、どこに行くの?」

5歳になる息子が聞いた。

「ぼくらの一家はね、九州だよ。九州の宮崎だね」

「そう。飛行機で行くんだよね!飛行機楽しい!」
「そうだよ」

息子の目が輝いた。そしてさらに聞いた。

「で、いつお家に帰ってくるの?」
「わからないな。ずっと行ったままかもしれない」
「いま、冬休みでしょ?冬休み終わったら帰ってくる?しんちゃんと約束してるんだ!」
「なんの約束だい?」
「帰ってきたら、ここで一緒に一晩、<がっしゅく> するんだって」
「そうか。でも。。。」

ぼくは一瞬、帰ってこられないことを息子に言うべきかどうか迷って口ごもった。そして言った。

「帰って来れたらね、って言うことさ。しんちゃんにもそう言っておいてな」

息子は、困った顔をしたが、一瞬の後、言った。

「わかった」

その日、私達一家は、荷造りをして、宮崎に行くことになっていた。

日本政府の新型コロナウィルス第二波対策だ。

「新型コロナウイルス禍」の第一波は、2020年7月に収束した。本来であれば、東京オリンピックが開かれているはずだった時期だ。日本の季節は「夏」になり、いつもの蒸し暑い日々になって「高温」「多湿」の気候となり、毎日の気温は36°Cを中心に上がり下がりしていた。そして、ウィルス感染者がかなり減った。しかし、2020年の秋から、感染者と、感染による死亡者がまた増え始めた。そこで、日本政府は、国民を以下に分け「移住」による日本国の存続に舵を切った。南北に長い「日本列島」ならではの「感染対策」だ。

まず、2020年12月31日現在、ウィルスに罹患していない人や家族(第一種日本国民)は、九州以南の地域に、年始から移動を始める。仕事はリモートで行うことを前提とする。同時に、ウィルスに明らかに感染していることが、PCR検査はじめ、各種の検査でわかっているけれども、無症状の人(第二種日本国民)は、福島県より北の地域に移動。そのため、郡山市には臨時日本国政府が作られた。これも人事院で感染・無症状者を選んで送り込む。さらに、感染して症状が出ているが軽い者とその家族(第三種日本国民)は、北海道札幌市周辺に移動。さらに症状が重篤な者(台4種日本国民)は、帯広市と函館市に巨大な、数万人規模のサナトリウムを突貫工事で作り、そこに収容することになった。帯広市や函館市の住民も、この振り分けで、日本の各地に散らばる事になった。

東京には首都機能は残し、東海道の端と端の大阪までは首都機能は残すが、在住できるのは、政府関係者と大企業の社員と関係者のみで、ウィルスに罹患していないことが条件だ。大阪は「副首都」の名称を新たに与えられ、もしも東京が使えなくなったときに政府が移動できる体制をつくる。また、副首都大阪の周辺の兵庫県、京都市などは、大阪の扱いに準じる。

また、これらの各地域の行き来には、「国内パスポート」が発行され、それぞれの地域の移動を行う。移動のさいは、PCRはじめ各種の検査を必須とし、問題ないと認定された者だけが行き来できる。

中国は、この日、遺伝子創薬技術と量子コンピュータ技術をベースとしたAI技術を駆使して、新型コロナウィルスを完治させる新薬「新世紀」の完成を世界に向けて発表し、日本にも最初の500万人ぶんを供与する、とした。また、最初の治験用の1000セットを、米国・ジョンズホプキンス大学に寄贈し、臨床試験を依頼した。人種間での遺伝子の違いなどに対応できるかどうかを調べるためだ。


以上、日本の近未来のフィクション(作り話)。だが、そうならないことを切に祈る。

COVID-19と戦う「理系」

【「理系」の武器は「数字」】
「理系」の人間は、物事を数字で見て判断し、自分の行動に反映させ、マスコミなどの報道とか、上司の意見や所属する組織等の多くの行動に追随せずに行うことができる。なぜだろう?

数字で導き出し、自分が持つに至った意見(実際には意見ではなく「得た知見」なので、そこに本人の意思はない – しかし、意見のように見えるんだね)が、自分以外のものに影響されてかたち作られてはいないことを知っている。また、それは当たり前のことだと、理系の勉強をする上で教わる。そして思考や身体にそれを染み込ませる。

【100Vでは感電するけど5Vでは感電しない】
例えば、家庭用の電気の100Vが流れているところに触れれば感電して、人は死んでしまうかもしれないが、USBで充電する5Vの流れている線に触れても、人はなんともない。100という数字と、5という数字には大きな大小があるからだ。この事実を実際の感電という行為で知ることもある。しかし、事前に数字でそれを知っていれば、5には触れてもなんともないが、100に触れたら、危険があることがわかっているから、100は十分気をつけて扱う。だから、危険を避けることができる。

数字とは、人間が自然を知り、自然と対話するときに使う、大きな武器なのだ。なによりも、自然の中で自分の身を守る強力な武器なのだ。「理系の人間」というのは「人間を取り囲み、人間自身もそこから逃れられない自然の持つ法則」を得て、思考に染み込ませ、そこから人間のいる現在の自然の中の位置を測り、自然の法則を使って、人間に役に立つことを考えて、ものを作ることや、仕組みを変えたり作ったりすることをする。人間が自然というものの法則を知り、その法則に沿って、人間社会を平和かつ安定的に作り変え、人間の社会ができるだけ長く生存できるように考え、それを実行して行く、そういう役目を負っている。

【理系人間は人間社会の「防人」。その武器は「数字」】
理系の人間とは、人間社会を外部の強大な敵から守る、自然界と人間界の間で自然と対話し、戦をする「防人」なのだ。そして、自然と戦ったり親和したりするための、人間の持つ武器は「数字」と「論理的思考」、そして考えた結論に従って自分を変え、実行するべきことを断固として実行する「実行力」だ。

ときに、それは人間社会の変容が必要であれば、人間社会に警告を発し、人間社会そのものを作り変えることさえ、仕事にせざるを得ない。自然に立ち向かう人間社会の総力戦が必要なときはそうする。なぜならば、社会を作る人間の多くは、社会の中にいて、自分たちを取り巻く自然という強大な敵がいることを忘れてしまうことが多いから、自分の都合で、自分の身の周りのことはなんとでもなる、と、思い込んでしまうことがとても多いからだ。人の社会の仕組みが長く続いていると、その内部にいる人間には、自然さえ見えなくなる。人間の社会の内部さえ見えていれば、人間は生きていけると思いこんでしまう。それに慣れてしまう。それも自然の法則の上でできていることさえ忘れる。人間とは、そういう生き物であるからだ。そういう人間という存在さえも「自然」が作ったものだとしたら、人間の中には、もともと「自己崩壊の遺伝子」があるのだ、と考えることもできるだろう。だから、私達の人間社会はそういう「自然に運命付けられた崩壊の因子」をいつも内包している、ということに意識的である必要がある。そうしないと、人間の社会を自然から守ることができない。

【アポトーシス】
細胞には「アポトーシス」という仕組みが組み込まれていることが知られている。なぜそうなるかは完全にわかっていない。生き物が生きていく上で必要ないものができてしまったとき、それを細胞の自殺を演出して、なくしていく、という仕組みだ。自然の怒りに触れ、自然がその自身で作った創造物の部分、あるいは全体を、自ら破壊する。そういう仕組みが自然にはあるのだ。具体的に。

たとえば、人間の胎児には、お母さんのお腹の中にいるときには「水かき」がある。しかし、胎児がお母さんのお腹から出てくるときには「水かき」は消えている。「アポトーシス」が働き、水かきを消滅させたのだ。水かきが必要なくなる環境に出る前に、水かきは消える。

【「理系」は人間界と自然界の間にいるガードマン】
わたしたち人間自身が、自然の怒りに触れずに生きながらえるために、理系の人間はいる。そして数字を使って試行錯誤して、なんとか人の世の続くことを願い、奮闘している。武器は数字だ。

インターネット情報はあなたの「イエスマン」だから

【ネット情報はあなたが見たいものしか見せない】
基本的に「ネット情報」は、その人が見たいものを、検索履歴などからシステムが自動的に選択し表示する。そのため、その人の「嗜好」がさらに短い時間に、本人の意識なしに先鋭化する。ネットをマスコミのようなものだと考えると、だから間違える。

多くの東京に勤務する人たちは、ホワイトカラーも多く、その多くが「引きこもり」を余儀なくされているだろう。そこで外部との接触は「インターネット」ということになる人も多いと思うが、その利用には、十分注意が必要だ。

【現代の指導者は無意識に「イエスマン」だけに囲まれている】
企業のトップなど、指導者たる人が、このことを知らずに「情報」を日々ネットからとる行為を、何気なくでもしていると、全く意識せずに大きな間違いをすることが十分にある。自らの思考を、逆の、あるいは別の立場から見る目が、本人には全く意識されずに失われるからだ。現代のネット情報は「マスコミ」とは違う。あくまで、個人の嗜好にあわせた情報を流すものだ。だから、より広く世の中を見る必要がある人は、自分とは違う嗜好を持った「嫌な奴」も、仲間に加えておくことだ。そして、そういう人間からくる情報も総合して、世の中を見ないと、物事の判断を間違える。

このネットの仕組が、政治などに携わる人間にも、商品などに関わる情報だけではなく、政治情報についても同じように働いている。結果として「ネット情報はその人についてのイエスマン」になっている。しかも、検索などをする個人には一切それは知らされていないから、この仕組の仕業である、ということを知ることもない。本人は無意識でも、そういう「たこつぼ」にハマるのだ。

【「イエスマン」だけでは破滅する】
身の回りに「イエスマン」ばかりを置く「責任ある人」は、道を間違え、破滅の道をたどる。これは昔から言われていることだ。

【「イエスマン」を遠ざける方法】
ネットの仕組みをよく知っているビル・ゲーツは、Microsoft社のために、同社の中に、潰れた企業の元トップを雇い入れている。自分とは違う立場の意見を多く取り入れるための、彼なりのやり方だ。イエスマンだけに囲まれた現代人は、このことをしっかりと覚えておくといい。感情にまかせて動く自分を戒めること。ネットの何気ない検索をするときでも、その情報が、いかにしてあなたの前に表示されているのか?について知ること。それができていない人は、生きてさえいけなくなる。それが現代という時代である。

数字から見る「COVID-19ってなんなのさ」というお話。

ここしばらくのCOVID-19の数値を見ていて、思うことがある。ぼくは、「感染症の専門家」ではないが、様々な科学の分野の根底にある、科学の方法論はわかっているつもりだ。だから、自分の専門ではない分野のことを理解するには「数字」を使う。そして、ここ1か月くらい、COVID-19のかんたんな統計数字を追ってきた。そしてお思うことがあるのだが、他の専門の方々や、実際の感染症の専門の方々のお話を聞くと、「やはり」と思うことが多い。

【COVID-19を数字で見よう】
まず、日本全国での現状の数字を見てみよう。4月15日までの厚生労働省の統計数字を見ると、現状で日本での感染者は、日本人の1万4千人に1人が感染している。日本の交通事故で亡くなる方は約3万人に1人だから、この数字は、交通事故「死」の倍、ということになる。けっこうあちこちで感染者を見る、という段階と言っていい。

では、日本地域の全人口に対する感染後死亡者は、というと、85万人に1人。非常に少ない。「交通事故死」は前述のように3万人に1人だから、優に20倍の違いがある。つまり、COVID-19での死者は非常に少ない。「あれ?少ないんじゃない?」と思った人は鋭い。

インフルエンザと比べてみよう。2018年のインフルエンザでの死者は、3000人を超えている。現状のCOVID-19での死者は149人である(2020年4月15日の厚生労働省発表の数字による)。それにしては騒ぎが大きい感じがする。また、感染して亡くなる方は、感染者の1.6%。ドイツではこの値は2.2%である。

当然ながら、これは「現在の値」であって、将来は(考えたくはないが)これがどんどん増える、という可能性もなくはない。だから、油断できない。「手洗い・うがいの励行」「感染した方はマスク着用」は、非常に有効な感染の拡大阻止手段であることには変わりはない。

【COVID-19の一般的症状は?】
既に罹患した人は多いが、多くは治癒している。いわゆる、それぞれの体に備わった「自然治癒力」のちからである。健康というのはこういうときに力を発揮する。一般的な症状は、風邪と同じで、重篤になる場合はあって、そして、それで亡くなる方は罹患者の1.6%。ドイツのようになったとして、2.2%。多くは、回復の体力のない方である。マスコミでは「若い人でも亡くなった方がいる」というが、それは「例外」であって、一般的ではない。だからニュースになるのだが。何事にも例外というのはある。よく言う「レアケース」である。

では、特効薬はあるのか?というと「ない」。ところが、これはCOVID-19に限らず、インフルエンザでも、そうではない風邪でも、毎年ワクチンを提供されるものの、ワクチンが「当たる」ことは比較的少ない。私も医者だった親に言われたものだが「風邪には治す薬はない。薬は症状を抑えて、よく寝られるようにするもの。寝ている間に、自然治癒力で風邪を治すしかない」とよく言われた。実際、小さなころから、風邪の薬は数えるほどしかもらったことがない。そして、昔から今まで、風邪をこじらせて肺炎になり、亡くなる人はたくさんいた。つまり、COVID-19とは、実は毎年誰かがかかっている風邪の1つ、という程度のことではないのか?という疑いがある。

「感染を防ぐ」のは、インフルエンザでも基本だし、普通の風邪でもそうだ。

むしろ、大騒ぎをして、日常生活や経済の大きな停滞が起き、それが経済恐慌などにつながる、人間の心理のほうが、よほど大きな災厄ではないのか?これが、私が数字を見ていて感じた結論だ。

【PCR検査って?】
実は遺伝子検査のPCR検査はよく言われるが、やれば白黒がはっきりする、というものではない、という情報はネット上でもあちこちにある。これを見てみると、共通のことは以下だ。

  1. PCR検査は正確にやっても70%くらいの当たる確率しかない。
  2. PCR検査の結果は「陽性」「偽陽性」「偽陰性」「陰性」のレベルで表されるので「白黒はっきりする」ものではない。
  3. 通常、COVID-19であるとわかるには、まず、(1)症状を調べる、(2)PCR検査をする、(3)CTなどで肺の様子などを調べる等、体の異常を調べる、特にCOVID-19は特徴的な肺の壊れかたをする。この(1)~(3)を総合して「COVID-19に感染した」ということがはっきりわかる。
  4. PCR検査が簡易にできたとしても、当然、その結果が「当たる確率」は、低くなる。確実性が犠牲になる。

つまり、「PCR検査だけは、すべてはわからない」ということだ。また、試験をする人が感染したら検査の意味がないので、これも十分に気をつける必要がある、とのことだ。

ということは、以下の結論になるだろう。要するに「普通の風邪」のようなのだ。少なくとも、数字を見ると、そう思えるのだが。

【COVID-19の正しい怖がり方】
A. 「手洗い」「うがい」の励行は必ずするなど、ウィルス感染に気をつける。
B. 罹患したらしい、と思っても怖がらず、医者のいうことを聞こう。命に関わるような重篤になる場合は多くない。
C. 十分に栄養をとって、しっかり睡眠をとる。それが「自然治癒力」を高める。
D. 「こわいです」ばかり言って引きこもるのではなく、「怖がらせる情報」に惑わされず、少しは外で運動もして、明るく健康に過ごそう。

日本における「新型コロナウィルス」の感染拡大グラフ

感染症の拡大などの情報は、基本的に数字で追わないとどうしようもない。そのとき、必要な基本は

  1. 感染拡大の数字を全人口の比率で言うこと
  2. 感染拡大を同じ基準で計測した他国・他地域の情報と照らし合わせること
  3. 以上を時系列で見ること
  4. 以上を「これまでの数字」として、それを元に言う「未来の数字」は、あくまで研究者の個人の「意見」として聞くこと。つまり「過去」と「未来」は「分けて」語ること。

ということになる。

4月5日時点での日本における感染拡大は、この「表記の原則」で言うと、こんな感じになる。ウィルス感染は本来指数関数的に増えていくので、その実態をしっかり把握するのは「対数目盛り」で行う、というのは、統計などを取るものの「常識」である。この対数の目盛りに対して、特異点(直線ではなく、異常に上がったり下がったりする点)がある場合は、そこになんらかの問題があることを示す。たとえば「大規模クラスター感染があった」などの場合は、それに当たる。

緑色の線が「日本の全人口に対する感染率」であり、小豆色の線が「日本の全人口に対する感染後の死亡率」である。Y軸は対数目盛(Y軸がひと目降違うと、10倍変わる)だ。大雑把に事を把握するのは、こういうグラフを使う。つまり「今日XX人の感染が確認されました」という情報は、こういったグラフにすると、よく見える。

小豆色の「死亡率」のグラフを見ると、2月末あたりに大きな拡大があり、3月下旬からは、明らかに「直線に近い」グラフとなっている。

日本の場合は、医療現場で「すべての症例について、COVID-19感染を疑い、検査する」という体制にはなっていない。まず熱や咳などの疑わしい症状が出て、その症状によって「感染したかもしれない人」と「感染していないかもしれない人」を振り分け、その上で、PCR検査だけではなく、COVID-19に特徴的な肺の様子であるかどうかをCTやMRI等で把握し、最終的にCOVID-19であるかどうかを決める。PCR検査はよく言われるが、これだけでは「陽性」「偽陽性」「偽陰性」「陰性」の4つの結果しか出ない。その検査結果の確度も50%ほどと言われており、やはり肺への影響があったかどうかの結果と重ね合わせて、PCR検査の結果を参考にする。より正確を期している、と言うことが言えるだろう。日本の医療は、非常に現場が律儀に正確さを求める。そういう意味で安心なものと思って良い。

2020年4月5日現在において、日本での「COVID-19感染者/COVID-19感染による死亡者」は、それぞれ

  1. 感染者 0.0031% (約3万2千人に1人が感染)
  2. 死亡者 0.000064% (約160万人に1人が感染により死亡)

となっている。対して、現状の米国は

  1. 感染者 0.095% (約1千人に1人が感染)
  2. 死亡者 0.0026% (約3万8千人に1人が感染により死亡)

となっている。日本の現状の感染率と、感染後死亡率は米国のそれに比べて、桁が違う少なさである。死亡者に至っては、二桁違う。米国からは「日本の検査が少なすぎる」と批判をされるが、本当のところはどうかわからない。ただし、この数字を見る限りにおいて、日本は世界でも安全な場所である、とは言える。再び断っておくが、ここまでの数字は「過去に発表された公式な数字による」もので、その数字自身が信用できない、という疑惑があり、その疑惑が個々の例ではなく、全体の数字として実証されるのであれば、この分析の元となるデータそのものに、疑いが向けられて当然である。

日本の政府を信用しない、という人は日本では非常に少ない。日本政府の批判をする、という人は、政府転覆を図っているわけではない。転覆を図るのであれば、批判はない。政府の転覆を図る者にとっては、現在の政府は絶対的な悪であるから、すべてを消し去る行動をするはずだ。だから「批判」がある、ということは、あくまで「現在の政府を認めた上でなされる行動」であるからだ。ただ、批判をさんざんしても、政府が批判を受け入れない、という場合は「批判」は収まるが、代わりに「転覆」が図られることになる。しかしながら、現状は日本の国民はそこまでを考えていないし、なによりも日本の政府の、これまでの「実績」から、多くの信頼を日本政府に置いていると考えられる。

今回のCOVID-19についても、日本政府が発表した数字は、信じるに値する、と、私も思っている。実際、この数字を見ると、感染後死亡率の上がり方は、極めてノーマルである、と言える。

ちなみに、日本では毎年50万人の人口減がある。3万人に1人が交通事故で亡くなる。この数字に比べれば「COVID-19禍」は、まだおとなしい、と言える。ネットでは有名な武田邦彦教授も、自身のYuoTubeで様々言っていることは、全て数字に基づくものだ。情緒的な「煽り」はない。

武田教授の言うように「これまでの数字」と「これからの予測」は別ものだ、ということだ。これは、数字を扱う仕事をしたことがない人は、けっこう間違えるところだ。

個人情報防衛はどうするか?

この時期は、在宅勤務も増えて、自宅で暇つぶしにFacebookで「占い」「なんとか診断」をする人が増えている。こういう「アプリ」は、個人情報を横取りするためにあるものがほとんどで、表向きは全くわからないようにできている。スパイのようなものだ。だから、「占い」「なんとか診断」などのアプリはしないように、と、この時期、あえてお願いする。

困るのは、Aさんが診断アプリをやって、知らないうちに横取りされる個人情報はAさんの友達になっているBさんの個人情報もある、ということ。そして、Bさんの個人情報の横取りによって、Aさんとは関係のない、Bさんの友人のCさんの個人情報も横取りされる。この連鎖が始まる可能性がある。新型コロナウィルスの感染みたいに、どんどん広がっていく。

それでも、「診断」「占い」を暇つぶしに演る人は多いので、上記の「BさんCさん」の立場で、個人としてやる対策はたった一つ。以下になる。

Facebookに入れてある自分の個人情報をできるだけ入れない。電話番号なんてもってのほか。どうしても入れなければならない場合は、地元の警察の電話番号でも入れておけばよろしい。生年月日、性別は本当とは違うものを入れて、もしも自分の個人情報が盗まれた場合に備えて、自己防衛する。メールアドレスも、Gmailなどのフリーのメールアドレスでとったものにしておく。

「5Gデマ」を超えてみた

【5G危険教】
世の中には「5Gは危険」という話をする人が一部にいて、かなり根強い。5Gはしょせん電波(電磁波の略が電波)ではあって、害があるとしても、スマホメーカーが安全基準を満たしている範囲内のことであって、実際には「信仰」という感じだが、それにしてもネットで「5G 危険」で検索すると、その信仰の根強さが伺える。原理的に、電波は人体に有害であるかというと、ほんの少し有害だが、おおむね大丈夫なものだ。被害は、今流行りの新型コロナウィルスよりはるかに低い、というのが、常識になっている(ゼロということはない)、とは言うものの、気になってしょうがない、という人は多い。

【電気製品は電磁波を出す】
電気を使う以上、それが掃除機であれ、冷蔵庫であれ、スマホであれ「電波」を出しているものだ。電子レンジなどはその代表格で、ものを温めているときは、同じ周波数を使う周囲の無線LANが動かなくなることさえある。ただし、電子レンジは強力な電波は出すが、それはモノを温めている最中だけなので、あまり大きな影響はない。しょっちゅう強力な電波を出しているわけではないからだ。

【5Gのスマホを導入!】
ということで、早速、docomoのサービスが始まったというので、Galaxy 20S 5G(SC-51A)を早速導入。ところが、私の今いる田舎の観光地では、5Gの電波はまだ飛んでいない。そこで、5Gの電波が飛んでいる都内に行こうかな?と思っても、COVID-19の影響で「不要不急の外出はしないように。Stay Home!」という御触れが出回っている最中である。とてもじゃないが、ご法度を犯してまで、5Gの電波を確かめに都内に出る、という蛮勇はやはり私にはない。仕事のときは出ますが。

【5Gは日本より外国が進んでます】
とか言ってるうちに、auもSoftbankも5Gを始めたわけだが、実は他の外国(例えば韓国)ではとっくの昔に5Gをやっているところはけっこう多い。日本はハイ・テクノロジー先進国ではなくなりつつあるんだよ、明智くん。いや、普通にそんなことはわかってますが。また、5Gの技術の中心は中国HUAWEIにあるので、そこを嫌う人も多いんじゃないかと想像しますが、実際のところ、離れることはできない状況ではあります。

【5Gは速くない?】
実際のところ、5Gにしたからって、そう変わるわけでもない。今のスマホの側のCPUの速度にも限界があるし、なによりも、基地局の先の局舎までは5Gのスピードを維持できたとしても、その先のインターネットに入ると、各国の事情などのローカルな事情で、速度は今までと同じ。長い水道管を考えてみればいい。その水道管のどこかが細ければ、その水道管の他の部分がいくら太くても、流れる水量は限られる。これを「ボトルネック(瓶の口)」と言います。5Gの速さは、簡単に言えば、スマホと基地局、せいぜい行って、電話局の局舎まで、なんですね。だから、普通にインターネットをとかアプリとか使う分には、あまり変わらない。でも、いいことはある。渋谷のハチ公前の午後6時とか、そういう人があつまるところで、繋がりにくい、ということが少なくなる。

まぁ、そんなところかな、と思います。結論は「5Gの夢」は、そんなに甘くない、ということです。

【2020年3月27日】新型コロナウィルス情報

なにかと気になる日本の情報。

日本国民の罹患率: 0.0016% (全国民の5万人に1人が罹患)
罹患者の死亡率 2.8% (罹患すると30人に一人が死亡)
全国民のうち罹患後死亡率: 0.000044% (250万人に1人が罹患後死亡)

【全体数俯瞰】
こうして見ると、現状、コロナウィルスに罹患し、死亡する人は、全国民のうち250万人に1人(3月26日に厚生労働省が発表した数字による)。諸外国の中では、かなり少ない数字は維持している。なにせ、日本で交通事故で毎年亡くなる人は3万人に1人。日本では人口減少が続き、毎年亡くなる人は50万人。自殺者は多い時で3万人と言われている国である。

【今後気をつけるべきこと】
新型コロナウィルスについて、政治家が様々な情報を流しているが、気をつける必要があるのは、その情報も同じだ。今後気をつけるべきことは、感染をへらすことと、情報に惑わされないことだ。「情報は数字で捉えよう」。数字で捉えていれば、爆発的感染があったとしても、その兆候を事前に捉えることが可能になる。以下を気をつけておこう。

1.密集・密閉された空間に行かないこと。
2.手洗い・うがいを、トイレに行くたび、どこかに出入りするたびに、行うこと。
3.マスコミの情報はそのまま鵜呑みにしないこと。自分の頭で「危機」を考えること。

【2020年3月22日】新型コロナウィルス情報

まずは3か国の「感染後の死亡率」を見てみよう。日本は、なぜか今回から、また、クルーズ船客の数を入れていないので、全体数が減っている。

日本 全国民に対する感染後死亡率 0.000028% 300万人に一人死亡
中国 全国民に対する感染後死亡率 0.00024% 50万人に一人死亡
韓国 全国民に対する感染後死亡率 0.00020%
 50万人に一人死亡

見ると、韓国と中国の、全国民に対する感染後死亡率は、保母同じとなっている。「抑え込みに成功した」「いや失敗した」という話はあるようだし、一部ではまだ閉鎖地域も残っているようだが、大方、頭を打った感じがする。ただし、今後、また感染が増えないとも限らないので、数字は気をつけて見ていくことにしたい。

日本は、けっこう低水準で済んでいるが、多いところでは、死者は100倍の数字が隠れている、というネット場の噂もある。であるとしたら、0.0028%(3万人に1人)となるので、だいたい交通事故の死者と同じことになる。日本の人口の「自然減」は、だいたい50万人/年と言われており、大雑把に言ってそのうちの1/10がCOVID-19による増加が加わっても、あながち外れた数字とは言えないのではないか?また、COVID-19による死亡者は、年齢はあまり関係なく、病気などで身体が虚弱だったりする場合がもちろんあるであろう。とすると、その人の死へのトリガーがCOVID-19による感染による疾患であったとしても、COVID-19は主な死亡原因ではない、という場合はどうするのか?カウントに入れるのか?という問題もあるだろう。

気になるイタリアと米国はどうだろう?

イタリアでの全人口に対する感染者の死亡率: 0.0080% (1万人に1人)
米国での全人口に対する感染者の死亡率:   0.000085% (100万人に
1人)

米国での死亡率は、いろいろ言われているし、これからも増えていく可能性はあるが、現時点ではこんな感じになる。しかし、イタリアは「悲惨」という数字そのままだ。そろそろ収束に向かいつつある、とは言われてはいるけれども。



COVID-19の感染を防ぐ「簡潔な」方法

2020/03/20の鎌倉・小町通り

やっと、この頃になって、数字で「なにが起きているか」と「どうしたらいいか」という話が公になってきている。これを読むと、いろいろあわかることがあるが、現状で「なにをしたら良いか」は、簡単だ。この文章を読むと、以下の2つにまとめられる。以下の2項目は、老若男女すべてのん日本人に対して、だ。

  1. 風通しの悪い狭いところで人と長時間接しないこと
  2. 手洗いやうがいをできるだけ多く行うこと

また、「なぜそうすると良いのか?」「そうすると、なにが起きるのか(起きないのか)」も、数字でかなりわかりやすく書かれている。また、この対策は現状の日本だけで有効であることなども、また、それは、なぜか?ということも、書かれている。以下、自分なりに要約してみよう。

  1. 封じ込めには失敗したが、クラスタの封じ込めが効果が高い。
  2. 閉鎖環境の感染リスクはおおよそ20倍。
  3. 自粛ムードの後退が問題。緊張感を保つ必要がある。

数字と、政府の対策会議の議論、そして、現状のみならず、他国の動きもわかりやすい。

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