Ver 7.0 by NORIHIRO MITA

月: 2020年5月

「リモートワーク」はできるけど

仕事には色々なものがあって、例えば、テレワークを支える「サーバー管理」は昔から多くのことはリモートでできる。少しは出ていかないとできないこともある。物理的にリセットボタン押すとかね。その機会は遥かに減っているけれども。

でも、そのサーバーや途中の通信路、スマホの電池に充電する電気を支える停電があって電源が切れたりしたら困るけど、電力会社の末端の発電所とかだと、リモートワークできる仕事は限られる。ホワイトカラーの部署はできると思うけどね。

外食に頼らざるを得なくて、食事を作るのも、店を開けるのも、その食材を採ったり加工したりするのも、水道なんかのインフラも、ホワイトカラー職場だけじゃないから、簡単にはリモート化できない仕事が、すごく多い。人間が生身の身体を持っている限り、どうしてもリアルなものを扱う仕事はあるんだよ。ロボットやスマホは誰がハードウエア作るの?ってのもあるよね。自分の仕事のことだけ、自分の周辺のことだけしか見えないと、こういう意見になるんだろうなぁ。いや、わからないことはないけれどね。

だから、こういうことを言うときは「こういう前提条件では」という前置きが必要なんだな。こういう話にはね。いやまぁ、ぼくもテレワークは何十年もやってるけど、ぼくの視野からは見えない、いろいろな仕事に、ぼくも支えられてるわけですね。その仕事をしている人には、感謝しかないです。

ぼくは比較的初期のITの仕事をたくさんして来たんだけれども(それこそ、ITなんて単語が無かった時代なんだが)、その中にはダム建設の工事現場に入れるシステムもあった。その時、ダムの建設される底に当たるところで、たくさんの人がいるんです。何しているのか、現場の事務所からはわからない。で、そこの人に聞いた。

「あの人たちは何してるんですか?」

答えはすぐに返ってきた。

「石を拾ってます」

え?と思って、さらに質問したら、こんな答えが返ってきた。

ダムを作るにあたって、その底にあたるところからは、石ころ一つでも除かないといけない。緻密に水が漏れにくいように、水をせき止めるダムになる山をそこに作るとき、石などの粒を揃えて層にするんだが(コンクリートでアーチを作るダムではない形式なので、これをロックフィルダムと言います)その時、山の底に少しでも粒の大きさの違う石があるといけないので、それを取り除いている、とのこと。

世の中には、一人が一日一生懸命働いても、一歩のなん十分のイチも進まない仕事がある、ってことを、その時、目の前に見て、若い頃のコンピュータ屋のぼくは衝撃を受けた。だって、ぼくはこのアタマと指先でプログラムを作り、ハードウエアを作り、コンピュータ屋として一人で心血を注いで、脇目も振らず、仕事してきたんだもの。そんなぼくらや、ぼく自身の心に、この経験は普段は見えないリアルな事実が迫ってきた瞬間だった。目の前に見える人たちの仕事ばかりではない、一見無意味と思われるような小さな仕事を多くの人がする。その仕事に自分の仕事も支えられている。みな相互に関係している。目には見えないけれども。

こんな話を、いま、ITだなんだと、浮かれている人には、していきたいね。悪い話じゃないと思うけどね。

「STAY HOME」時期のPC選択

「STAY HOME」ということで、多くの人がPCを買わなければならない、と思っているだろうが、まず重要なのは、PCではなく、自宅にインターネットに接続する「線」が来ているだろうか?ということだ。

【自宅でWi-Fiでスマホやタブレットをしている人は】
自分がつながっているのが、

1. 携帯電話会社のインターネット回線
2. 自宅に引いたインターネットの回線

なのか?ということをまず調べよう。自宅でスマホを使っている人は、自宅にいるとき、以下のアイコンがあれば、自宅でも使うスマートフォンは、自宅のインターネット回線につながっている。このマークがなければ、自宅にインターネットの接続はない、ということになる。

この逆三角のマークがあれば、まずは、スマートフォン、あるいはタブレットで、回線料はそれまでと同じ金額でできる。使いすぎたからと言って、速度が遅くなることもない。安心して「zoom」や「Teams」などが使える。

まずはこのマークをチェックしよう。よく、自宅にはインターネットの線は電話と一緒に引いているけど、使ったことがない、という人がいるんだが、多くは「来ていてもスマホの設定をしていなくて使っていない」ことがほとんどだ。このさい、自宅では、いくら使っても料金の増加の無い、インターネット回線かどうか調べ、そうであれば、インターネット回線を使おう。そうでなければ、電話会社とか、ケーブルテレビ会社に連絡して、インターネット回線を入れてもらおう。新たにインターネットが使える自宅回線は、だいたい2千円~4千円/月くらいかかる。新聞をとっていたら、新聞をやめて、その料金をインターネットの料金に使うのもいい。インターネットなら、新聞より情報が速く、様々な新聞がインターネット上で読めるからだ。

【zoomやTeamsはスマホやタブレットでも使える】
この「回線チェック」の結果がわかれば、まずはzoomやTeams(他にもたくさんのビデオ通話アプリ、ビデオ会議アプリ、ビデオ講義アプリがある)で自宅でアプリをインストールして、タブレットやスマホが使える。つまり「ビデオ通話」を通信料金の増加をせずに、安心して、できる。ここからから先は「それでもPCが欲しい」方だけが読めば良い。

【でも、このさいノートPCが欲しい】
ここまでの「通信環境」が揃っていれば、次にPCの選択をする。初心者であれば、面倒な配線が必要ない、画面もキーボードもマイクもスピーカーもついているノートPCがおすすめなので、「ノートPCを新たに買う」ことを前提とする。こんなときのPCの選択は、実は簡単だ。

1.ビデオの編集、あるいはきれいな画質のゲームもするPCがほしい。
2.ビデオの編集や、きれいな画質のゲームなんてしない。ビデオ通話ができればいい。

「1.」のPCは「高性能型」で、価格は20万円くらいする。「2.」のPCは安ければ3万円台からある。「いや、そうじゃないんだ、この際、お手軽に自宅でPCにして、大きな画面でテレビ電話会議がしたいし、できれば、PCの勉強もして、キーボードも慣れておきたいんだ」という方が多いだろう。その「多くの方」であれば、「2.」がいい、というのは言うまでもない。

【PCは安いのでいい】
正直なところ、こういう普通の人ってのは、もっと慣れてから、良いPCを別に買えばいいから、できるだけ安いもの、手軽に使えるものがいい。しかしね、スマートフォンっていま、高いのは10万円とか、それ以上するんだよ。でも、PCでその半分以下で買える、ってのは、なんか納得行かないよねぇ。愚痴はともかく「仕事でzoomしたい、Teamsしたい。できればOfficeソフトも使いたい」であれば、PCは3万円台~8万円台のものでいいです。Officeソフトは、実はかなり高性能のものが、無料でダウンロードして使える(MicrosoftのOfficeのファイルの読み書きも可能)ので、買ってからそれをダウンロードして使うのもいいです。つまり強いて「OfficeつきのPC」(2万円くらい高くなる)を買う必要はない、ってことです。無料のOfficeソフトはいくつかあって「無料 Office」で検索するといくつか出てくる。ぼくは「Libre Office」ってのを良く使ってるんだけど。

【OSはWindows一択になっちゃうよねぇ】
そうは言っても、どのPCでもいいけど、Windows10は入ってるのがいい。それ以外のOSのものもあるけど、正直言って、マニアであればいいけど、そうではない人にはWindows10しかおすすめしにくい。実際、家電量販店とか行っても、Windows10の最初かrあ入っているPCしか買えない、というくらいだ。実際にはWindows10以外のOSを入れたPCも売ってるけど、慣れていない人にはおすすめしないと思うよ。

【で、結局どのPCを買えばいいの?】
家庭用のPCは星の数ほどあるので、Amazonを見ても、目がクラクラするほどだが、結局は自分のおサイフと相談して、3万円台後半~6万円台くらいのもので、納得が行くデザインのものを買えば、とりあえずなんとかなる。上限は8万円、という感じだね。CPUがどうの、メモリがどうの、と好きな人は色々言うけど、お金の話しないとね。面倒な話を散々聞かされた挙げ句、高いの買わされたって迷惑ですよ。だから「金額で選ぶ」でOK。

【結局は中国製だからね】
ところで、最近は日本の著名メーカーでも、中国で作っているのが全て。だから「中国製はイヤだ」って言っても無意味です。日本メーカーの製品でも、PCの裏蓋には「MADE IN CHINA」って書いてあるから。スマホもそうだから。iPhoneだって、iPadだってそうなんだから。「いや、うちは日本で作っています。ほら、MADE IN JAPANって書いてあるでしょ」ってものもあることはある。でも、部品の多くはやっぱり中国製です。要するに、中国から大量にキットで買ってきて、日本で組み合わせて「MADE IN JAPAN」にしてるだけだからね。

【買ったけど不良品】
でまぁ、PCを買ったけど動きが変。マニュアル通りに動かないのであれば、不良品なので、さっさと販売元に連絡して、新品と交換してもらうのがいいです。もう、PCは「文房具」なので、そういう感じでいいです。トラブルにあったときは自分でなんとかしないほうがいい。そういう時代になりました。こればっかりは精密機械でもあるので、しょうがないです。

【結局PCはどれを選べばいいか?】
ということで、PCに「不良品だったときの交換の安心」を求めるのに、お金が余分にプラス数万円払えると思う人は、日本のメーカーの名前のついたPC(実は中国製)を買う。同じものが少々高いけど。

その数万円がもったいない、と思う人は、台湾のメーカー(実は中身は中国製)や中国の、知らないメーカーのものを買ってもいいです。そっちうのほうが安いです。良く言う「ノーブランド」みたいなもんだ、と思えばいい。Amazonで売っているものを調べると、LG電子(韓国)、ASUS(台湾)、acer(台湾)、Lenovo(中国:昔はIBMだったんだけどね。買収されたんです)、HUAWEI(中国:なにかと話題ですな。ここのPCは良く出来てるけど高級品多い)、CHUWI(中国)、Jumper(中国)、あたりが出てきます。

「どうしても日本製で日本応援」という方は、日本の中小メーカーではあるけど「マウスコンピュータ」あたりもいいかもしれない。ちょっと高いのと、主要部品は結局中国製ですけど。サポートはいいですよ。日本国内だしね。

「通販で手軽にPCに買っちゃう」って人は、通販の大手では有名なのは、DELLなんですね。ここも少々高いけど、返品交換とか、国内でやってもらえる。

【画面の大きさはどれがいい?】
「最近、目に老眼が入ってきて」っていう人は、14インチ以上の画面のものを選ぶといいです。いや、自分がそうなんだが。

【結局安くしたいんだよ!】
という方は、ノーブランドのつもりで上記中国製のものをAmazonあたりで買うのがいい、ということになります。最初に書いたインターネット回線あるよね?まずそれが「必要」なんだけど。

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