IT関係ではいろいろな仕事をしてきたのだが、その中には「データ廃棄のお手伝い」もいくつかあった。しかも、重要なデータの入っているHDDをこの世から完全に抹殺してくれ、という、ゴルゴ13も真っ青、というミッションをいただいたこともある。

で、やり方はというと、実はそんなに難しくない。必ず、物理的に壊すのが一番良いことは言うまでもなく、どこかで、HDDを読まれないために、ドリルで穴を開けた、という話がどこかであったが、要するにそれで十分である。

しかしながら、そのHDDが数個、という数量であれば、一つひとつ、それでOKだが、数百個、ともなると、かなりの労働である。ドリルで穴あけと言っても、大きな穴を開ける必要はなく、それこそ1mmの穴でも、その穴が円盤を抜いていれば、HDDは復元不可能になる。

とにかく、HDDの筐体の中に、直接外気に触れるところを作るだけで、HDDは読めなくなるものだが、見ているほうは不安だろうとは思う。心配であれば、円盤を抜く位置に、ドリルの穴を開けると良い。

壊れてもうどうしようもないHDDを壊す、なんてのは、個人の興味本位でやったが、この際に内部から取り出すことができる永久磁石「ネオジオマグネット」は、超強力で、冷蔵庫にカレンダーを貼り付けるのに重宝する。ただし、あまりに強力な磁石だから、貼った磁石を取り出すときには、指をはさんで怪我をする可能性もあって、それは気をつけたほうがいい。本当に非常に強い磁気を持っているので、キャッシュカードやクレジットカードの磁気ストライプなんかは、近づけると簡単に破壊されるので、これも気をつけよう。いすれにしても「磁石好き(そんなのいるのか?)」には嬉しい、超強力磁石である。繰り返すが、本当に強力なので、小さな子どもでも、冷蔵庫の表面に直接張り付いたこの磁石を剥がすのは大変で、うまくからないと、怪我をする。面白いものではあるが、気をつけて扱う必要がある。

それはともかく、HDDの完全な破壊、というのは、大きな問題だが、内部のデータを完全に上書きして、完全消去する、というソフトウエアも売られている。心配であれば、このソフトウエアでデータを消去してから、物理的な破壊を行う、というのが「完璧」だろう。