Kobe City, Hyogo pref./JAPAN

従来の「地域を元にした文化」というのは、「地域」が「排他」なものである。たとえば、人は「Aという地域にいながら、Bという地域に同時にいる」ことができない。つまり「排他」が自然だった、ということになる。おそらく、これが、これまでの人間の普通の感情の根底にある。だから、「宗教Aを信じていると同時に宗教Bも信じている」という人もいなかった。

しかし、副業なども当たり前になると「Aという会社につとめていながら、Bという会社の社員でもある」ということは普通になる。当然「Aという宗教を信じていながら、Bという宗教も信じている」だって、あっておかしくはない。それを、現状の古い価値観の宗教家や宗教団体の長が認めていないだけだ。

リモートワークも当たり前になると、米国にいながら中国の会社の社員でもあって、その業務もこなしつつ、日本の会社の仕事もしている、という例は当然出てくるだろう。インターネットがあるからこそ、そういうことができるのだ。

ということは、世界は急激に変化しており、ボーダーレスが当たり前の世の中が既に来ている。パスポートも「A国のパスポートも持っているがB国のパスポートも持っている」というのが、正式にできる国も増えた。

であれば、今後は「AもBも同時に」ということを考えたり、できる人間が増えていくだろう。

音楽だって、既に和楽器で奏でる西洋音楽、というジャンルもあったし、中国の楽器で奏でるロックンロールもあるわけだしね。

宗教の例で言えば「自分は仏教徒だが、イエス・キリストの言う神も存在を信じている」ということが自然である、ということも始まるのだろうと思う。そうなると、社会はどう変わるのか?楽しみだ。