「そもそもハロウィンは」などと言う気はない。古くは仏教は日本に来て全く別ものになったし、別ものになることを拒否したキリスト教は、徹底的に迫害され、その後にやってきたキリスト教最大の行事であるクリスマスはケーキ屋のケーキ販売促進のお祭りにしてしまった。バレンタインデーもケーキ屋の売上増加祭りにあやかって、二匹目のどじょうを狙うチョコレート菓子業界がチョコレート販売促進週間にして、やっと日本で生きながらえた。インテリが嫌われるネット時代には「歴史」「宗教」は無視される。ただの仮装馬鹿騒ぎになったハロウィンくらい、なんでもなかろう。

さあ、世界の宗教行事よ。日本に来て日本という地域の経済活性化に一役買うのだ。日本における宗教の価値なんてその程度のものだ。そういう日本文化に溶け込んでこそ、宗教はこの地で生きる場所を得ることができるはずだ。

盃の中の酒ではなく、金でできたその盃だけが鋳潰されて、ただの金として評価される。ハロウィンよ、この宗教不毛の荒野・日本にようこそ。ここで君がどのような変貌を遂げてこの地に生き残るか?それはきっと、面白おかしいドラマとして、地球の歴史の一部になるだろう。永遠の喜劇が、ここ日本で始まるのだ。