Engakuji Temple in Kamakura/Kanagawa-pref./Japan

シンクライアントって「Thin client」。thinは薄いって意味だから、端末は普通のPCよりも容量もなく、強力なCPUを積んでいるわけでもない。要するに目の前にあるPCで画面やキーボードがあることはあるんだが、ほとんどの処理を、目の前にあるPCで行うのではなく、ネットワークでつながったサーバー側でまとめてやるわけですね。こういう仕組みをシンクライアントって言うんだよ。

USBメモリーをPCに挿入して、データをUSBメモリから本体にコピーする。その時にコピーされる本体はネットワークを通したサーバーにあるっちゅうわけですね。ウィルスだなんだかんだは、サーバーでまとめてシャットアウトできちゃうわけですよ。表向きにはそう見えないようになってるんですけどね。

デジタルフォレンジック(Digital Forensics)ってのもあってさ、この仕組みで法律事務所は文書管理しないと、米国政府は政府関係の仕事をそこには出さないことに決めたわけですね。そーなるとだな、米国政府に関連する他の国の政府もデジタルフォレンジックしないと付き合わへんよ、てなことになるわけですよ。だから日本政府も日本の大企業もこれからデジタルフォレンジックしないとダメなんだよ。そう米国の連邦政府が要求してるわけね。

でね、このデジタル・フォレンジックをするために、シンクライアントはその前段階なんですね。そのためのシンクライアントなんですよ。

でさ、デジタルフォレンジックやるとさ、全ての文書はいつ誰がどこで起草して、何月何日何時何分何秒にその文章のどこをどう変えたかなんて全て記録に残る。ロールバックと言って、日時を指定すれば、その時点の文書が手に入る。文書の廃棄もできなくなる。これ、米国政府が日本政府にやらんとあかんよ、いうとるわけなんですな。ってことはさ、いま問題になってるあれとかこれってできなくなっちゃうんだな。つまりさ、この辺りのデジタル系の知識は、これから政治家だって企業人だって、上から下まで必須になるんだわ。知らないと大変なことになるんですね。それが世界の普通なんだわさ。「おれっちはパソコン弱くて」って人は、「ぼくは日本語ができません」と言ってるのと同じ、っちゅうわけなんだよね。大変な世の中になりましたなぁ。